鉄筋コンクリート造の家の魅力
鉄筋コンクリート造の家のメリット・デメリット
近年、鉄筋コンクリート造の家が注目されています。
しかし、まだまだ木造の家が多く、鉄筋コンクリート造の家についてあまり知られていないのが現状です。
そこで、鉄筋コンクリート造の家のメリット・デメリットを説明します。
家づくりの参考にしてください。
私の家は、鉄筋コンクリート造です。
16年コンクリートの打ち放しの家で生活をしております。
一般論のみではなく、設計者でもあり生活者の本音を参考にしてください。
設計者であり生活者の本音
・コンクリート打ち放しの表情がすきです。
住んでて飽きないからです。
上記写真のように日々刻々と変化し、季節ごと時間ごとに光と影の
コントラストが、生活を豊かにしてくれます。
わが家はほとんど壁に物を飾っていません。壁の表情が、楽しませて
くれるからです。
・暑さ寒さについて
敷地が堀川と高校のグランドに面しています、その特性を活かし
ある面が全面ペアガラスで開放的で眺望もよいのですが、みなさん
暑さ寒さを心配して頂きます。
わが家の空調は、基本エアコンと床暖房(居間のみ)です。
夏季
数年前に天井工事+断熱材工事をしたおかげでエアコンの冷房で十分
過ごせました。
冬季
エアコンは、外気温7度以下になると暖房能力を十分発揮できません、
山陰でエアコンで全般暖房は、難しいです。局所暖房の床暖は、効果
がありますが、コンクリートは熱量が多くなかなか温まりません。
わが家の対策としては、1階のすこし広めの寝室を十分な断熱と二重
窓そして天井高低めに抑えて極力部屋の体積を最小限にしています。
寝室をシェルターとして稀に暑い時、稀に寒い時の対策としております。
開放的な居間・食堂との対比で、居心地が良いです。
寝室
・もう一度、鉄筋コンクリート造の家を建てるとしたら
内部の打ち放しコンクリートの魅力を活かし、壁は外断熱工法で屋根は
外断熱と内断熱を併用します。
壁までは、鉄筋コンクリート造とし屋根は木造とする双方の魅力
を活かしたハイブリットの工法も考えられます。
空調は、熱量の多いコンクリートの特性を活かした冷温水を使った
室温や湿度のむらの少ない放射冷暖房方式の空調システムを採用
してみたいです。
この方式で、温熱環境6要素を考慮した、快適指標であるPMV
が-0.5から+0.5の範囲となることを目指します。
下記には、一般的なメリット・デメリットをまとめます。
鉄筋コンクリート造の家のメリット
①耐久性が高い
建築物には法定耐用年数が定められています。木造住宅の22年に対して
鉄筋コンクリート造の住宅は、47年と2倍以上です。
次世代に引き継げるのも魅了の一つです。
②デザインや間取りにこだわれる
構造的に、木造にくらべて大空間が可能で、外観・空間的にも個性的な
デザインが可能です。また、曲線的なデザインも可能です。
③台風や地震に強い
重量が重いため、台風や地震といった災害に強い特徴があります。特に
耐震性が強く、これまでの災害でも被害が少なかったと一般的には言わ
れています。
④耐火性に優れている
熱に強く、火災じでも全焼や倒壊を防ぎやすのもメリットです。
コンクリートと鉄筋は、膨張率がほぼ同じで火災後も構造的にも
大丈夫です。
⑤防音性・遮音性が高い
気密性の高い構造をしており、高い防音性・遮音性があります。
外部の環境音に悩まされたくない方にはおすすめです。
⑥ 断熱性について
木造であろうと、鉄筋コンクリートであろうと気密・断熱を十分すれば、
室温は上がります。コンクリートは熱量が大きく、温まりやすく冷め
にくいです。断熱材を入れる位置や空調設備方式によつて随分違ってきます。
鉄筋コンクリート造の家のデメリット
①初期の建築コストが高い
鉄筋コンクリート造の家は、木造の家に比べてコストが高くなりがちです。
工期も長くなりがちです。
法定耐用年数における、コスト比較すると、
木造住宅(22年)
坪単価 80万円とし法定耐用年数で割ると、坪単価3.63万円/年になります。
鉄筋コンクリート造の住宅(47年)
坪単価 130万円とし法定耐用年数で割ると、坪単価2.76万円/年になります。
どちらがお得かは、状況次第です。
②フルリフォームとの相性が良くない
木造の家は間仕切り変更等は、鉄筋コンクリートの家に比べ比較的
可能で補強もできますが、鉄筋コンクリートの家は基本的には構造
は触れません。表層、設備等のリフォームは問題ありません。
こんな方におすすめ
いかがでしたか?メリット、デメリットをまとめるとこんな方がおすすめです。
・コンクリートの美しさにこだわる方
・初期コストにお金をかけられる方
・災害に強い家を作りたい方
・プライベートにこだわる方